ピラティス愛好者の皆さん、こんにちは!今日は、ピラティスの世界で最も重要とされる「6原則」について、詳しく解説していきます。あなたのピラティス実践をもう一段階上のレベルに押し上げる鍵がここにあります。
ピラティス6原則とは何か?【結論】
ピラティスには6つの基本となる原則・重要ポイントがあり、エクササイズを行うにあたりその質を決定する大きな要素とされ、このポイントを忠実に守ることによりピラティス氏が主張した「Body, Mind, Spiritの融合」を可能にすると言われています。
これらの6原則は以下の通りです:
- 集中(Concentration)
- コントロール(Control)
- センタリング(Centering)
- フロー(Flow)
- 正確性(Precision)
- 呼吸(Breathing)
これらの原則を意識してピラティスを行うことで、単なる運動以上の深い効果が得られるというのが、ピラティスの本質なのです。
なぜ6原則が重要なのか?【理由を詳しく解説】
1. ピラティスの本質的価値
ピラティスを行うだけではなく、他のどのようなスポーツやダンスなどをするにもまたは日常動作をするにもこの基本原則は非常に重要であり、健康な生活をおくる上で必要不可欠な考え方であると考えられています。
つまり、6原則はピラティスを超えた人生全般に応用できる根本的な身体の使い方なのです。
2. 効果の質的向上
正確なアライメント、筋肉の使い方、正確に動きを行うことが身体への負担も減らし、怪我予防や復帰にも効果を発揮し、身体運動力学的にもエクササイズ効果を高めることとなります。
単に体を動かすだけでなく、正しい原則に基づいて動くことで、効果は格段にアップするのです。
3. 心身の統合
ピラティス氏が志したのは「心・身体・精神」の調和です。そのため、ピラティスの10の原則には、身体の動かし方のことだけではなく心や精神についても触れられています。
ピラティス6原則の具体的内容と実践方法
第1原則:集中(Concentration)
集中は、すべての原則の基盤となる重要な要素です。
集中のポイント | 実践方法 | 期待される効果 |
---|---|---|
自分の身体の状態への意識 | 動作中、常に筋肉の働きを感じる | 動作の質が向上 |
呼吸への集中 | 吸気・呼気のタイミングを意識 | リラックス効果増大 |
インストラクターの指示に集中 | 外部の雑音を遮断する | 学習効果向上 |
何をするにも基本の基本です。インストラクターの指示、説明、注意だけでなく、自分の身体の状態や身体の中で起きていることに集中することが大きなポイントです。
集中することで、普段気づかない身体の微細な変化や筋肉の働きを感じ取ることができるようになります。
第2原則:コントロール(Control)
コントロールは、ピラティスが「コントロロジー」と呼ばれていた理由でもある核心的な原則です。
コントロールとは、身体の状態や呼吸のリズムを常に一定にキープする力のことです。
コントロールの実践ポイント:
- 勢いに頼らない動き
- 全ての動作を意識的に行う
- 重力に対して筋肉でコントロールする
- 動作の開始から終了まで一貫した意識
ピラティスでは、エクササイズをするときに勢いや反動を使わずに、体をコントロールしながら動かしていきます。
第3原則:センタリング(Centering)
センタリングは、ピラティスの特徴である「体幹の強化」の根幹をなす原則です。
センター・コアは身体の中心である腹部、骨盤にかけての部分を指します。ちょうどコルセットや帯をしている部分。ジョセフ・ピラティス氏はこれを”powerhouse”パワーハウスと名づけ、正しい姿勢や動きには必要不可欠なものと考えました。
パワーハウス構成筋群 | 機能 | 意識のポイント |
---|---|---|
腹横筋 | 内臓をサポート | お腹を薄く保つ |
骨盤底筋 | 骨盤の安定 | 会陰部を軽く持ち上げる |
多裂筋 | 背骨の安定 | 背骨を長く伸ばす |
横隔膜 | 呼吸の主動筋 | 胸郭の動きを意識 |
第4原則:フロー(Flow)
フローは、動きの連続性と優雅さを表現する原則です。
ピラティスは、流れるように動き続けていくのが特長です。背骨や関節の流動性を高めるエクササイズを中心に行ないます。
フローを意識した実践方法:
- 動作と動作の間に不自然な停止を作らない
- 呼吸のリズムに合わせて動く
- 全身の協調性を重視する
- 優雅で美しい動きを心がける
フローがある動きは、関節への負担を軽減し、筋肉の効率的な働きを促進します。
第5原則:正確性(Precision)
正確性は、「量より質」を重視するピラティスの哲学を体現する原則です。
ピラティスは効率性を無視した過剰な反復や動きは意味のないものであり、さらには筋肉や身体の改善を妨げるものとし、「量より質」を重要視します。
「もっとMore」という言葉を使います。これは最初の頃からできるだけオリジナルに近い動きをしていただくようにキューイングしますが、それが出来るようになったら更にオリジナルに「もっとMore」近づくように「もっとMore」強く正確にとご自身が探求していただくことが大事です。
第6原則:呼吸(Breathing)
呼吸は、ピラティスの効果を決定づける最も重要な原則の一つです。
ピラティス氏は自身の著書で呼吸の大切さを主張しています(Pilates, 1945, p.13)。正しい呼吸法は心肺機能を高め、血液循環をはじめ体内の循環機能を高め、より健康な身体へ導きます。
ピラティス特有の胸式呼吸の特徴:
胸式呼吸の効果 | 生理学的メカニズム | 実践のポイント |
---|---|---|
交感神経活性化 | 覚醒状態の促進 | 胸郭を横に広げる |
体幹安定化 | 腹横筋の持続的収縮 | お腹を薄く保つ |
集中力向上 | 脳血流の改善 | 息を止めない |
ピラティスでおこなう胸式呼吸は交感神経に働きかけ、頭や身体を活性化させる効果を持ちます。レッスン後に頭がすっきりとする爽快感を得られるのはこのためです。
6原則の具体的実践例・体験談
実践例1:ペルビックカール(骨盤を巻き上げる動き)
よくレッスンの最初の方で行うペルビックカールは、最初に息を吐きながらお腹を引っ込めて骨盤を後傾させるときに、ハムストリングスを使って骨盤をめくり上げ始めて、それが臀筋に移ってお尻を持ち上げていくのは動きの最初の部分だけですが、そこだけでも色んなたくさんの筋肉がリレーをするように移り変わって達成されます。
この一つの動きで、6原則がどのように働くかを見てみましょう:
- 集中:筋肉の順序立った活動に意識を向ける
- コントロール:重力に逆らって制御された動き
- センタリング:パワーハウスから動きを開始
- フロー:筋肉から筋肉への滑らかな移行
- 正確性:正しい筋肉の活動順序
- 呼吸:吐く息で体幹を安定化
実践例2:日常生活での応用
「ピラティスの動きを正確にやろうと思って、集中していると、いつの間にか息を止めてしまっていることがありました。でも先生が『呼吸していますか?』と声をかけてくれるので、それに気づくことができています。考えてみれば、普段の生活でも、息が止まっていることがあることに気が付きました。それから、息を止めていないか意識するようになりました。」
この体験談は、6原則の学習が日常生活に与える影響を示しています。
効果実感の体験談
ピラティスの創始者であるジョセフ・H・ピラティス氏は、「ピラティスは10回で違いを感じ、20回で見た目が変わり、30回でカラダのすべてが変わる」と述べています。
実際の変化の過程:
期間・回数 | 体感する変化 | 6原則との関係 |
---|---|---|
10回(1-2か月) | 体が軽くなる、姿勢改善 | 集中・センタリングの効果 |
20回(2-4か月) | 見た目の変化、筋肉の引き締まり | コントロール・正確性の結果 |
30回(4-6か月) | 体全体の変容、動きの質向上 | フロー・呼吸の統合 |
異なる視点から見る6原則の価値【別の切り口での結論】
医学的・科学的観点から
ピラティスが効果的な理由の一つは、日常生活では再現しにくい方法で体に負荷をかけることだ。「空間で体をどのように保持しているかを意識するようになり、フォームが改善し、バランスが崩れている部分に気づくようになります」。
現代人のニーズとの適合性
姿勢改善やストレス解消に効果のある「ピラティス」は現代人におすすめ!みなさん、一度は姿勢について注意されたことはありませんか?スマホや長時間のデスクワークで現代人はすっかり猫背でスマホ首に。
6原則は、現代人の姿勢や動作の問題を根本的に解決する処方箋として機能します。
心理的・精神的効果
ピラティスにはストレスを軽減する作用もあります。理由は、ピラティスは自律神経に働きかけるためです。
6原則を意識することで得られる心理的効果:
- 集中力の向上:雑念の排除
- 自己コントロール感の向上:人生への自信
- 身体への気づきの深化:自己受容の促進
- 達成感と充実感:精神的な満足度
6原則を効果的に習得するための実践戦略
段階的学習アプローチ
10の原則はどれも、ピラティスの基礎をなす非常に大切な要素です。しかし、いきなり10個もの原則を意識するのは難しいですよね。もちろん、いきなりすべてを意識する必要はありません。
効果的な学習順序:
- 第1段階:呼吸とセンタリング(基礎の確立)
- 第2段階:集中とコントロール(意識の深化)
- 第3段階:正確性とフロー(動きの洗練)
日常生活への応用方法
日常場面 | 応用する原則 | 具体的実践方法 |
---|---|---|
デスクワーク | センタリング・呼吸 | 座位でのパワーハウス意識 |
歩行 | フロー・コントロール | 優雅で制御された歩き方 |
物を持ち上げる | 集中・正確性 | 体幹から動きを開始 |
効果測定と継続のコツ
効果がでないと感じた場合は、「何かを変えてみる」がポイントになります。頻度・回数・エクササイズを変えてみましょう!
継続のための工夫:
- 週単位での原則フォーカス(今週は集中に特に意識を向ける等)
- 動画撮影での客観的な動作チェック
- プライベートレッスンでの専門的指導
- 仲間との情報共有と励まし合い
まとめ:6原則で変わるあなたのピラティスライフ
ピラティスの6原則は、単なるエクササイズのルールではありません。これらは、あなたの身体と心を根本から変革するための道筋なのです。
読んでお気づきでしょうけど、「筋力」「柔軟性」は10の原則に入っていませんよね。そう、ピラティスではそこまで重要なことでは無くてそれよりそのバランスの方を重視するのです。
6原則を意識することで、あなたは筋力や柔軟性以上に価値のある「身体をコントロールする力」を身につけることができます。
自分の身体なのに思うように動かせなかったのに、いつの間にか思い通りに動かせるようになる。そういうことのお手伝いを私たちはしたいと思っています。
6原則の実践は、ピラティスマットの上だけでなく、あなたの人生全体に影響を与える可能性があります。今日から、一つの原則からでも始めてみませんか?
あなたのピラティス人生が、今日から劇的に変わることを確信しています!
最後に、もう一度確認しておきましょう。ピラティス6原則は:
- 集中(Concentration) – すべての基盤
- コントロール(Control) – 意識的な身体操作
- センタリング(Centering) – パワーハウスの活用
- フロー(Flow) – 動きの連続性
- 正確性(Precision) – 質重視の哲学
- 呼吸(Breathing) – 生命エネルギーの源泉
これらの原則を心に刻み、毎回のピラティス実践を通じて、より深い身体の気づきと変容を体験してください。あなたの継続が、必ず素晴らしい結果をもたらすはずです!